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Épouvante / Editions Gérard de Villiers

セルジュ・ブリュソロ恐怖コレクション
 〔1990 - 1992〕

ジェラール・ド・ヴィリエ出版社 (パリ)
     マッドホラー、猟奇サスペンス

【概説】
セルジュ・ブリュソロが90年代初頭、ヴィリエの下で始めた超マッドなホラー/サスペンス叢書。全10冊。  
ブリュソロは80年代大きく二本立てで動いており、フルーヴ・ノワール社の「アンティシパシオン」でB級ホラーSFを、ドゥノエル社の「未来の現われ」ではやや高尚な準A級SFを書きつづけていました。しかし深さを指向し、大部で濃密な作品を書きたいという欲求はこの2系統でもカバーしきれず、結果的に単独新叢書へと繋がっていきます。
簡単に言ってしまうと密閉空間で畸形の生き物がうじゃうじゃ蠢いている作品群です。どす黒く、じっとりと湿った凶々しさが冒頭から末尾まで満たしています。90年前後というのは作家にとって第1次ピークに当たる時期で(96〜97年に第2の山が来ます)、どの作品も鳥肌の立つ素晴らしい出来栄えになりました。
元々過小評価に悩まされてきた才能ですが、当然このシリーズにしても「ブリュソロ・メジャー化」を引き起こすような代物ではなくすぐ絶版となり、ブリュソロマニアの間でカルト化していきます。作家自身は一旦憑き物が取れたようで、94年からマスク社に移り穏健なミステリ作家として知名度・人気を高めていきました。とは言え「ブリュソロの本領は狂、凶だろう」の声は根強く、2004年に始まった「セルジュ・ブリュソロ全集」(ヴィリエ出版社)で大半が再刊されていくことになります。ちなみに個人的なお気に入りは『宝島』をダーク化した『難破船』です。

【諸データ】
 ヴィリエの所に残した作品は私の怪奇幻想期の集大成だと思っている。叢書「恐怖」で発表された十数冊の作品は、私自身の見方ではフルーヴ・ノワール社で出たものより遥かに優れている。本気でそう思ってるんだ。良い仕事だった。『悪夢貸します』は流れが絶妙だった。構成も上手くいって良い味を利かせてあった。『群』や『黒い風』、『非人』、『悪魔者』ではフルーヴ・ノワール社以上に遠くまでいけたと思う。たぶん作品が長かったのが理由の一つだと思う。物によっては60万語を越えたからね!フルーヴ社の一冊の倍の長さだよ。奇跡が起こった訳じゃない。つまらない出版規制に従うのは止めようと決心してしまえば、あとは自分でルールを決めていけるってことさ。[...]
 その後はといえば、ある意味読者側からの被害にあった。この読み手たちはもっと恐怖を、もっとおぞましい出来事を、もっと血を、もっと人を切り裂いていって…いつでもそう要求してくるんだ。正直一杯一杯だった。憑かれたように人々が待っているのを見ると私の方は逆に尻ごみしたくなった。淵に呑みこまれていきそうだった。読者数人は本物の病人だったよ。
 
作家自身が振り返った「恐怖」執筆時のエピソード
「罪は我らのもの」誌第22号、ブリュソロ特集号、29ページ
1993年

【作品】
『悪夢貸します』
セルジュ・ブリュソロ著
『群』
セルジュ・ブリュソロ著
『磔刑』
セルジュ・ブリュソロ著
Cauchemar à louer
/ Serge Brussolo
[1990]
La Meute
/ Serge Brussolo
[1990]
Krucifix
/ Serge Brussolo
[1990]

『獣』
セルジュ・ブリュソロ著
『難破船』
セルジュ・ブリュソロ著
『塗りこめられて』
セルジュ・ブリュソロ著
Les Bêtes
/ Serge Brussolo
[1990]
L'Epave
/ Serge Brussolo
[1990]
Les Emmurés
/ Serge Brussolo
[1990]

『影夢人』
セルジュ・ブリュソロ著
『悪魔者』
セルジュ・ブリュソロ著
『黒い風』
セルジュ・ブリュソロ著
Les Rêveurs d'ombre
/ Serge Brussolo
[1991]
Les Démoniaques
/ Serge Brussolo
[1991]
Le Vent Noir
/ Serge Brussolo
[1991]

『非人』
セルジュ・ブリュソロ著
   
Les Inhumains
/ Serge Brussolo
[1992]
   

 

【最終更新】 2009-06-13
Photo : "Voici le temps des assassins" / Julien Duvivier, 1955
] Noirs [ - フランスのもう一つの文学 by Luj, 2008 - 2010