Métailié noir / Editions Métailié

メテリエ・ノワール
 〔1998 - 2001〕

メテリエ社 (パリ)
     コンテンポラリー・フレンチ・ノワール

【概説】
ラテン・アメリカ、イタリアやアイルランドなど海外系のジャンル文学紹介に強いメテリエ社が始動させた文庫版のノワール・コレクション。90年代前半に同社が展開していた中型版ペーパーバック叢書「トラブル」の発展形で、この時期にメテリエ社と接点を持った作家(デルテイユ、カドリュパーニ、バロニアン、ヴェティエ、マイヤンス)が叢書ラインナップの中核となっています。  
表紙の基調色は黒、メテリエ社のロゴは「トカゲ」(アニエスb.やヴィンテージ・クライムと同じ)ですので、右下に白抜きのトカゲがあしらわれています。
叢書「トラブル」からの文庫落ちが数冊、他にもフランス語圏の新人作家発掘(デルフィノ、カール)を行おうとしたようですが、単独叢書としては上手く機能しなかったようで01年には閉鎖。フランス語圏作家(バテロ、ケール)はこの後、海外作品向けの白表紙コレクション「スュイット」に統合されていきます。

【諸データ】
【1979年】
大学卒業後、ピエール・ブルデュー研究室で調べ物をしていたアンヌ=マリ・メテリエが出版社を創設。リポートは完成しなかったのですがブルデュー氏から当時ミニュイ社社長だった故ジェローム・ランドンに紹介してもらったそうです。
 
【1991年】
後に翻訳家として名を上げていくセルジュ・カドリュパーニがメテリエ社の叢書トラブルより『Y』で作家デビュー。
【1994年】
ジャック・ヴェティエが女性判事キャロル・メナニ3部作の第一部『裁き裁かれ生きるのさ』でトラブルより作家デビュー。
【1998年】
デルテイユの『奢侈なる共産党員の死』再刊でメテリエ・ノワール始動。
【1998年】
ジル・カールの『混沌の技術と実践』がサン・カンタン市都市のポラール賞を受賞。
【1999年】
ヴェティエの『ネクロプロセッサー』がヴィエンヌ市血のインク賞を獲得。
【2001年】
ジル・カールの『僕を解き放って』で叢書閉鎖。この後、カールやデルフィノらの新作は白表紙の別叢書スュイットから発表されるようになっていきます。

【作品】
『奢侈なる共産党員の死』
(再版)
ジェラール・デルテイユ著
『裁き裁かれ生きるのさ』
(再版)
ジャック・ヴェティエ著
『罪ある女』
セルジュ・カドリュパーニ著
01: Mort d'un
satrape rouge
/ Gérard Delteil
[1998]
02: Juge et partie
/ Jacques Vettier
[1998]
03: La Forcenée
/ Serge Quadruppani
[1998]

『KZ、地獄回帰』
ジェラール・デルテイユ著
『ポンペイの赤』
(再版)
ニーノ・マリノ著
(Rosso pompeiano)
『夏は死の季節』
ジャン=バプティスト・
バロニアン著
03: La Forcenée
/ Serge Quadruppani
[1998]
05: Le Rouge de Pompei / Nino Marino
[1998]
06: L’Eté est
une saison mort
/ Jean-Baptiste Baronian
[1998]

『Y』
再版)
セルジュ・カドリュパーニ著
『雌猿』
(再版)
ブルース・マイヤンス著
『死者の贈り物』
ゼルダ・ポプキン著
(Dead Man’s Gift)
07: Y
/ Serge Quadruppani
[1998]
08: Les Guenons
/ Bruce Mayence
[1998]
09: Le Cadeau du mort
/ Zelda Popkin
[1999]

『混沌の技術と実践』
ジル・カール著
『ネクロプロセッサー』
ジャック・ヴェエィエ著
『女の島』
ジャン=ポール・デルフィノ著
10: Art et
pratique du chaos
/ Gilles Card
[1999]
11: Nécroprocesseurs
/ Jacques Vettier
[1999]
12: L'Ile aux femmes
/ Jean-Paul Delfino
[1999]

『グリーンバック作戦』
テッド・エスコット著
『マルセイユには手を出すな』
ジャン=ポール・デルフィノ著
『金は金』
テッド・エスコット著
13: Opération
Greenback
/ Ted Escott [1999]
14: Tu touches
pas à Marseille
/ Jean-Paul Delfino
[1999]
15: Monet is money
/ Ted Escott
[2000]

『対称性の問題』
ジル・カール著
『可燃ガスに水を注ぐと』
ジャン=ポール・デルフィノ著
『僕を解き放って』
ジル・カール著
16: Question de symétrie
/ Gilles Card
[2000]
17: De l'eau dans le grisou
/ Jean-Paul Delfino
[2001]
18: Libera me
/ Gilles Card
[2001]

 

【最終更新】 2009-06-10
Photo : "Voici le temps des assassins" / Julien Duvivier, 1955
] Noirs [ - フランスのもう一つの文学 by Luj, 2008 - 2010

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