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Poche Revolver / Florent Massot Editeur

ポッシュ・レヴォルヴェール〔ポケット・リヴォルヴァー〕
 〔1994 - 1998〕

フロラン・マソ社 (パリ)
     トラッシュ現代文学

【概説】
『馬鹿な奴らは皆殺し/ベーズ・モワ』(ヴィルジニ・デパント)の出版で有名になった現代文学コレクション。  
出版者フロラン・マソ得意の遣り口、とりあえず空騒ぎでも派手に盛り上げて売っていく姿勢(「仏文学界のマルコム・マクラーレン」)はジャンル愛好家から毛嫌いされることが多く、この叢書も開始当初から喧々諤々の議論を呼んでいました。
デパント作品で語られがちな叢書ですが、フルーヴ社の旧作復刊(ドーベルマン・シリーズ)、50年代のダーティーなノワール物再発掘(エレナ、フェルニ)、優れた新人作家を見つけ出し(アン・スコット、ユリス、フィーユ)、姉妹叢書で怪奇小説とSFにリンク…と多面的な性格を持ったコレクションでした。

【諸データ】
【1994年末】
叢書第1弾となる『馬鹿な奴らは皆殺し』(ヴィルジニ・デパント著)が発表される。
 
【1995年1月】
ポラール誌でミシェル・ルブランが『馬鹿な奴らは皆殺し』を酷評、「もっと綺麗な話は書けないの」と挑発する。余談ですがデパント第3長編のタイトル『綺麗事』がこの批判へのアイロニカルな回答となっています。 
【1995年3月】
人気作家のアルノー・ヴィヴィアンがリベラシオン紙に書評を寄稿し『馬鹿な奴らは皆殺し』を擁護する。この論考でニルヴァーナの楽曲「レイプ・ミー」への言及が行われています。
【1996年3月】
『犯罪小説年鑑』第5号(94年後半〜95年前半分)が公刊され、叢書第3番の『僕は切裂きジャックだった』が取り上げられる。一方で『馬鹿な奴らは皆殺し』への言及はなく「犯罪小説ではない」と完全に見切られた形になっています。
【1997年6月】
ヤン・クーネン監督による映画『ドーベルマン』の公開。シリーズ原作者ジョエル・ウサンがノヴェリゼーションを手がけ、叢書外作品として発表されました。
【1998年】
フロラン・マソ社倒産、叢書の活動が停止。この後経営者フロラン・マソは別出版社を立上げ「フロラン・マソ・プレゼンツ〜」のシリーズをスタートさせています。
【2000年6月】
デパント本人が共同監督として制作に関わった映画版『馬鹿な奴らは皆殺し/ベーズ・モワ』が公開される。ヌーヴェル・オプス誌、リベラシオン紙などが批判を展開、予想通りの良い宣伝になっていました。

【作品】
  『馬鹿な奴らは皆殺し』
ヴィルジニ・デパント著
 『神様は気にしない』
(再刊)
アンドレ・エレナ著
 『僕は切裂きジャックだった』
(再刊)
クロード・フェルニ著
 1 : Baise-moi
/ Virginie Despentes
[1994]
2 : Le Bon Dieu s'en fout / André Héléna [1994]  3 : J'étais Jack l'éventreur
/ Claude Ferny [1994]

『汚れた太陽』
ルイ=ステファン・ユリス著
『賢い雌犬物語』
ヴィルジニ・デパント著
『血友病を縫わなくちゃ』
スペース警部著
4 : Soleil Sale
/ Louis-Stéphane Ulysse
[1996]
5 : Les Chiennes savantes
/ Virginie Despentes
[1996]
 6 : Hémophiles
à retordre
/ Inspecteur Space
[1996]

『努力ゼロ』
アンリ・ドゥヴィル著
『英雄は気にしない』
(再刊)
アンドレ・エレナ著
『窒息』
アン・スコット著
 7 : Sans effort
/ Henri Deville
[1996]
8 : Les Héros
s'en foutent
/ André Héléna [1996]
9 : Asphyxie
/ Anne Scott
[1996]

『精神病ポンプの舞踏』
ヤニック・ブール著
 『アルチュールと
負け犬のバラード』
エマニュエル・フィーユ著
『炎のミッション』
ルイ=ステファン・ユリス著
10: La Danse
du psychopompe
/ Yannick Bourg [1996]
  11 : Arthur...
la balade du perdu
 / Emmanuel Fille [1996]
12 : La Mission
des flammes
 / Louis-Stéphane Ulysse
[1997]

『夜のめぐり合い』
(再刊)
アンドレ・エレナ著
『最後の十人』
(再刊)
ジョエル・ウサン著
『頭に血が上る』
(再刊)
ジョエル・ウサン著
 13 : Rencontre
dans la nuit
/ André Héléna [1997]
 14 : Dix de der
/ Joël Houssin
[1997]
 15 : Bille en tête
/ Joël Houssin
[1997]

『南瓜頭』
フィリップ・カレーズ著
『ドーベルマン(映画版)』
ジョエル・ウサン著
 
17 : Graine de courge
/ Philippe Caresse
[1998]
H.C. : Dobermann
(novélisation)
/ Joël Houssin [1997]
 

 
※ 叢書16番はジョエル・ウサン作品『いざ行かん』再刊のようなのですが、実際に実物が公刊された形跡が見あたらないので掲載しておりません。尚17番カレーズ作品は出ています(実物所有)。

【最終更新】 2009-06-10
Photo : "Voici le temps des assassins" / Julien Duvivier, 1955
] Noirs [ - フランスのもう一つの文学 by Luj, 2008 - 2010