謝辞
リリアン・バテロ著

〔初版〕 1998年
クリマ社(カステルノ・ル・レ)
叢書ソンブル・クリマ 12番

Spécial dédicace/ Lilian Bathelot
-Castelnau-le-Lez: Editions Climats.
-(Sombres Climats ; 12).
-21cm × 14cm. 1998.

   

 「車が要るんだ」。セートの居酒屋「レタップ」でマルセルとフェルナンが相談事をしていた。200本近い酒瓶が放置されていることを知った二人は車で回収に向かう。売り払えば1万フラン近い現金が手に入る予定だった。
 帰路、県道で車に轢かれた男を発見。二人の計画は狂っていく。一台の車が走り去っていくのが見えた。地元の政治家「議長」の乗用車だった。
 怪我人を助けるのが最優先だった。マルセルは隣家で電話を借りて救急車を呼ぼうとしたが・・・「議長、事故の目撃者がいたようです」、救急車より先に「議長」がやってきた。交通事故のスキャンダルは避けたかった。相手が酒泥棒なら口止めは簡単な話だった。
 救急車が来ない。しびれを切らしたフェルナンは通りがかりの車に怪我人を運んでもらった。一件落着のはずが・・・怪我人は地元の大物社長だった。警察が捜査を開始。全国紙、そして治安維持局が動き始める。「口を封じてしまえ」、どこかで命令が下った。小さな港町、マルセルとフェルナンを狙った男たちがやってくる…
 前半は交通事故のエピソードを軸としてゆっくり人間関係を絡めていきます。後半1/3くらいから物語が加速、事故に関係した目撃者が次々と殺されていくハードな展開に転調。地元政財界の裏模様、警察の癒着を含めてセートの地方性を強調するような内容となっています。

Photo : "The Doorway To Hell" / Archie Mayo, 1930
] Noirs [ - フランスのもう一つの文学 by Luj, 2008 - 2010

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