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月曜はソドムの日 |
ロマン・グピル著 |
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〔初版〕 1996年
バレンヌ社(パリ)
叢書 ル・プルプ 31番 |
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Lundi, c'est sodomie / Romain Goupil
-Paris: Editions Baleine.
-(Le Poulpe ; 31).
-136p. -18cm × 11cm. -1996. |
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「忘れないで。月曜はソドムの日」
(電話の盗聴記録より。発信者シェリル。 受信者ガブリエル・ルクーヴルール/愛称ル・プルプ。96年1月6日) |
机にはル・プルプ関連書類が積み重なっている。パリ西方、ラ・デファンスの一画で盗聴が行われていた。「ロメロ」と名付けられたチームが作戦に取り掛かっていた。目的は「AK」の抹殺。アルジェリア、ポルトガルのファシストに手を貸し、南アフリカの武器密輸にも関わった人物である。嫌疑をル・プルプに向けて邪魔者を取り除く。一石二鳥の計画だった。 |
ル・プルプことガブリエル、今回の敵は「国家」、フランスを敵に回します。グピルは映画監督としても名を知られた才人で、五月革命に関与して情報局にマークされた過去を持っています。政治、社会の読みこみが深いのは訳がある、と。 |
暗号化した会話が交わされていく言葉の迷宮。ル・プルプ風文体を様式美のレベルで完成させた一作で「月曜がソドムとは限らない」、「火曜はソドムの日ではないらしい」、「火曜はソドムではない」…遊びまくった各章のタイトルも意味不明ですが面白いのです。ちなみに作品前半で殺されてしまう「AK」はバレンヌ社社長のアントワーヌ・ドゥ・ケルヴェルソ。 |
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