2007

青い納骨堂

ジルダ・ピエルサンティ著


〔初版〕 2007年
ル・パサージュ社 (パリ)


Bleu Catacombes / Gilda Piersanti
- Le Passage Paris-New York Editions.
-248p. -21×14cm. -2007.


   

 ローマ中央部に位置するプリシラ納骨堂。猛暑を避けようとした観光客で例年以上の人手となっていた。薄暗い光で照らされた回廊、ガイドのパメラを先頭に集団がゆっくりと進んでいく。説明の途中で一瞬照明が落ちた。動揺が広がる。「落ち着いてくださいね」と一声。光が戻った時、観光客の一人が足元の布袋に目を留めた。中には血塗れの頭部が一つ。悲鳴が上がる。

 同日、ナポリに近いクルザールの浜辺でも別な頭部が発見されていた。当地でバカンスと洒落こむ予定だったマリエラ警部は否応無く調査に巻きこまれていく。第一の被害者は現代アート界の大物の一人マックスだった。別宅の一つ、アクアリムに囲まれた部屋のベッドには首無しの死体が二つ並ベて置かれていた。

 何かの儀式?二つの殺人の因果関係は?マリエラ警部はアーチストの過去を洗い出していく。マックスが旧約聖書のユディトと「首はね」の物語に憑かれていた事実が判明する。しかしその理由を解明するより早く第3、第4の凶行が発生。見え始めてきた犯人の思惑。40年近く前に起こったシチリア島大地震が悲劇の遠因となっていた…

 ポスト・ティリエスの流れに位置づけられる新感覚派のスリラー作家ピエルサンティによる4部作の最終章。物語の屈折度が少なく、読み手を迷子にさせない抜群の構成感とテンポの良さで鬼女復讐譚を語りきっています。

 グランジェ〜ティリエス〜ピエルサンティの流れは英語圏スリラーの影響を強く受けており、極言してしまうと「代用物」で済ませてしまうこともできるのですが、ロマン・ノワールや本格派とも違う第3の流れとして現地でも根強い人気を誇っています。バイセクシャリティの組みこみ方、音楽の扱い(ピクシーズからレディオヘッド)など現代っ子的な感覚を含めて面白い作家ではないかと思います。


Photo : "The Doorway To Hell" / Archie Mayo, 1930
] Noirs [ - フランスのもう一つの文学 by Luj, 2008 - 2010

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