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『チャオ、北京』
〔2000年〕

パトリック・ペシュロ(原作)
&ジェフ・プルキエ(画)
     BD、ヴァーチャルリアリズム
ゲームブック、映画、アジア系マフィア

〔初版〕 2000年
キャステルマン社(パリ)

Ciao Pékin
/ Patrick Pécherot & Jeff Pourquié.
-Paris: Casterman.
-56p. -24 X 32cm. -2000.

【1コマ目(最上列左)】 展開が読めていたよ。
ル・コヨート監督が僕にすぐ目をつけるんだろうって。
【2コマ目(最上列中央)】 最初は脇役なんだ。
でもカメラが僕に釘付けになってしまうものだから…
【3コマ目(最上列右)】 監督は僕に主人公の役を回してくれるんだ。
【4コマ目(第2列)】 その時だった。女優ポーレット・シノシュが見えたんだ!
 『チャオ、北京』、6ページ

【あらすじ】
 僕の名はアルチュール。ピザ屋の配達員を辞めてから職探しの毎日。時間があると馴染みの喫茶店「ボン・コワン」に立ち寄ってゲームブックを読み耽っている。  
 今日の喫茶店は常連客以外で一杯。映画撮影の真っ最中だった。カメラの前で有名俳優クルショフと人気女優シノシュがキスをしていた。次第に腹が立ってくる。クルショフと揉め事を起こしてしまいカフェの外に放り出されてしまう。納得がいかなかった。
  2日後、クルショフが死体で見つかった。頭蓋骨損傷。犯人は誰?「あんたとクルショフが揉めたってのを監督さんが警察に密告ったんだよ」。どうやら容疑者は僕のようだった。一旦は身を隠す。
 通りの掃除をしているムーサから興味深い話を聞いた。事件が起こった日、ヤマハの自動二輪に乗ったアジア系男性がクルショフの車を追っていったらしい。バイクのナンバーから持ち主が判明。「ワカベ」という名前だった。男が出入りしている中華レストラン「翡翠骰子」に踏みこんでいく。ワカベを見つけて尾行を始めるが、逆に捕獲され薬物を注射されてしまう…

【解説】
 ペシュロ&プルキエのタッグによる共作第2弾。
 主人公アルチュールが電波君で、恋路の邪魔をする俳優クルショフを宇宙人だと固く信じています。ゲームブックの影響で何をするにもA、B、Cと3つの選択肢で動いていくのですが、それに併せ物語の結末もトリプル・エンディングになっていました。この主人公に共感できるか否かで作品に対する評価が大きく変わってきそうです。
 
 プルキエ氏イラストの方は結構丸みを帯びた感じ。以前に棘々した作品を描いていた時期があって、あれに比べると灰汁(アク)が抜けてきたのかなという気がします。可愛らしいコマが幾つかあったので素点にプラスアルファの感じでしょうか。
 曲者ペシュロ氏の原作ですので隅を突いていくと小ネタが出てきます。ヒロイン「ポーレット・シノシュ」がビノシュのパクリなのは見えやすいですが、中華レストランの名前(『翡翠骰子(デ・ドゥ・ジャード)』)までレオ・マレ小説のタイトルだったりするからさぁ大変。読みこんでいくほど驚かされる楽しい一作になっています。

Photo : "The Seventh Victim" / Mark Robson, 1943
] Noirs [ - フランスのもう一つの文学 by Luj, 2008 - 2010

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